
明治・大正期の酒米『渡船』は山田錦の親にあたる品種で、背丈が高い上に収穫時期が遅く病中害に弱いなど栽培は容易ではないため、作付けは途絶えておりましたが、酒造りに最適な超軟質米であることが知られておりました。府中誉では全国で唯一、地元つくば山麓の谷津田で丹念に復活栽培して参りました。この米で仕込んだ清酒『渡舟』は、他の酒米のそれにはない、独特のふくよかな香味が特徴です。55%精米した吟醸もろみを丁寧に搾り、火入れ濾過を一切せずに瓶詰めしました。しぼりたてならではの青りんごを想わせるフレッシュで瑞々しい香味、ピチピチと弾けるような口当たりが楽しめます。